前回に続いて、冷静に絶望のシナリオを読み解きたいと思います。岸田政権になってからの政策の激しい方向転換は、あっけにとられるほどのぞんざいさで行われてきました。Twitterで思わずうなったのが中沢けいさんのもので、心の強い人の余裕が感じられる素晴らしいものです。正確には覚えていないのですが「政治を安倍が腐らせて、菅が発酵させ、それで酩酊している岸田」といった内容のもので、思わず「いいね」してしまいましたが、たしかに権力に酩酊している状態でなければ、こんな事できっこない。
さて日本滅亡計画の第2は原発政策です。3・11の福島原発事故で、ある日突然住まいを奪われて避難せざるを得なかった人々の悲しみさえまだ癒えていないというのに、そして、融け堕ちたデブリの位置や状態さえ正確にはわからないのに、建屋も強い地震が来ればいつ崩れ落ちるかわからないのに、再稼働するとは、どこまで人を馬鹿にした政策なんだ、と怒りがこみ上げます。東日本大震災で、私は、いつの間にか原発安全神話にからめとられていた自分に恥じ入りました。だからこそ二度と騙されないよう気を引き締めてきたのですが…。
日本列島にいる限り、地震の可能性は100%です。特に大地震の確率が高くなっているこの数十年を考えるとき、原発耐用年数の延長は、破滅的な事故につながるでしょう。それがわかっていてこの政策をとるということは、日本滅亡にゴーサインを出したのと同じです。さらに醜いのは、政策を決定する人間の耐用年数が、原発の耐用年数より短く、この世からさっさとおさらばしている可能性が高いことです。無責任の極みです。あとは野となれ山となれ、です。この原子力村の人たちの倫理観を疑います。
電化製品でも車でも長く使えば使うほど故障が頻繁に起こります。個人のレベルでそれが起こるのならば、買い換えたらいいのですが、原発の故障は、それが放射性物質を伴うという点で、家電や車の買い替えとは比較にならず、難しく費用も莫大です。周囲の環境への悪影響も伴います。なにひとつプラスがないのにも関わらず、この政策を進めようとする人たちの頭の中がどうなっているのか、理解できません。
どんなに安全を強調しても、自然の力を侮ったら、必ず仕返しされるものです。日本の土地においては「国破れて山河あり」どころか「山河」もまた汚染されて人間がすめなくなるのです。原発銀座といわれる福井県一帯でそれが起これば、びわ湖は確実に汚染されます。京都、大阪の飲料水が汚染されて使えなくなる怖さです。東日本大震災では津波ばかりが強調されましたが、実はその前に地震で配管があちらこちら破断されてすでに原発としての機能を失っていた、と聞きました。
いまなおこの政策を続けていこうとする人たち、原子力村の住人、官僚や政治家には倫理という言葉はないのでしょうか。人間はここまで堕落できるのでしょうか。ただただ呆れるしかないのです。この日本の彼らに絶望しています。彼らが権力を握り続ける限り、彼らがやりたがる戦争以前に日本は自滅するでしょう。世界中の非難を浴びて…。
「電気が足りない」キャンペーンは冷静な人たちにその嘘を見抜かれました。東日本大震災の際にも、停電するぞというこの脅しキャンペーンはあって、でも電気は足りていました。こんな状況の中で地道に原発反対の声をあげて、具体的にその問題点を指摘できる研究者の存在が、唯一の希望かもしれません。学術会議への政府の介入が取りざたされている現在、なんとか持ちこたえてほしい、と願っています。こんな風に政府が進める政策は一事が万事つながってくるのです。
で、前回の防衛力強化(実際には戦争を始める力の強化)と言っても、実際には原発が2,3基攻撃されればそれだけで日本は終了します。なのにそれを推進するとは狂ってるとしか言えません。
*実は言論統制がすでに始まっているのでは、と思うことがありました。著名人に言論封じをすれば発表され炎上しかねませんから慎重になるでしょうが、私が出した英語メールがどんなに工夫を凝らしても戻ってきてしまい、送信できません。送信先はドイツです。アルゴリズムにのっとって自動的に選別しているのかもしれませんが、返信の形式でも単独の送信でもメルアドを変えてもダメでした。政治について述べている文言が引っかかっているのでしょうか? 今までそんなことは一切なかったので、不気味に感じました。内容を無難なものに変更して送信できたなら、私の確信は証明されます。近いうちに試したいと思ってます。
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